ミュージカルのCDについて語ってみる。
 既にどっかに書いた記憶がありますが。私、基本的に歌を聴く時に、歌詞を全く聴いていません。メロディーと声は認識してるんだけどねぇ…。言葉の部分を、完全に耳が弾いてしまっているのですよ。歌詞カード見て初めて、「…こんな詞だったの?」とショックを受けることも(笑) なので、歌を覚えるのに歌詞カード見ながら何度も歌わないとダメなんですね。
 なんだけど、このCDだけは珍しく、ちゃんと「言葉」を聴いていたようです。歌詞カード3回くらいしか見てないのに、聴いてるだけでほとんどの歌を覚えてしまっていました…。お陰で、ミュージカル観に行った時に心行くまで楽しめたけど(笑)
 んで。最近ようやく、いつも通りの聴き方…つまりは歌詞を弾いて聴いてみたんです。…ヤベェよ…かなりツボだよ…。ベースラインとか対旋律とか合いの手(?)とか、かなりいいカンジ。特に好きなのが、1.「THIS IS THE PRINCE OF TENNIS」、7.「I'M ALWAYS WINNER」、8.「ザ・レギュラー」、12.「ザ・レギュラー」なんですが。あぁ、あと、3.「これが青学レギュラー陣なのだ!」かな?
 で…歌詞について思うところも多いんで、ちょっと語ってみたいんですが…あんまり歌詞を抜き出して書くと、著作権にひっかかるのかしらね、こういうのも…。

まず、1曲目「THIS IS THE PRINCE OF TENNIS
 正直、出だしの歌詞を聞いた時はビビりました(笑) 噴きそうでした(笑) けど、「秘めたる闘争心の滾る兆しなのさ」ってとこで何かがきましたね。そして、「俺は上にいくよ」というセリフが入って、リョーマのソロパート。「冷たく燃え上がる心の中の炎」、コレが実にリョーマっぽいなぁ、と。「冷たく燃える」ってのが。決して表には出さない、内に秘めた「アツさ」を感じません?
 あと、それぞれのソロの時に部長が名前呼んでいくのがね、やっぱりカッコイイ。部長のソロの時にみんなが「手塚!」って呼ぶのが、またイイのだ。

5&7曲目「I'M ALWAYS WINNER
 この曲、5曲目と7曲目に収録されてるんですが、曲が少し違います。7曲目の方が、少し長くなっていますね。で、私は7曲目の方が好き。1曲目のリョーマのソロにあった、「冷たく燃え上がる〜」の部分が入ってるんですよ。そこへの曲の入り方が、すごく好き。一発目から、そこだけリピートしてしまったくらい。しかも7曲目の方は第一幕の最後ということもあって、最後は全員の合唱になるしね。
 全体的な詞の内容は、まさに「俺は上に行くよ」ってカンジなんですが。多分、「ムカつく相手」って、荒井みたいに大した実力もないクセに(笑)威張りくさってるような奴と、親父みたいに強いクセにおちゃらけてる奴と、2種類あるんだろうなぁ。

8&12曲目「ザ・レギュラー
 この曲も、2回…第二幕のアタマと終わりに出てくるんですが。微妙に歌詞が違うんですね。8曲目の方は、状況としてはランキング戦の前。「レギュラーの座をかけ」戦いが始まるワケです。12曲目の方では、新レギュラーが決まり、都大会に向けてがんばろう、みたいな。「青学の名をかけ」戦いが始まるんですな。不二のパートでも、8曲目で「僕の」だった部分が12曲目では「僕たちからの」「僕らの」なんてふうに複数になってたりして。
 で。8曲目の方では、ソロは部長と大石と不二だけ。部長のパートが、1番では「強くなるのだ 勝利を手にするためには 最強のチームを 俺は率いて挑む」、2番では「弱音を吐くな 自分に打ち勝つしかない 最高のポジション 己の手で掴み取れ」なんですが…どうもこの、「最高のポジション〜」のところ、リョーマに向けて言ってるような気がしてしょうがない…。いや、ランキング戦を前にして、みんなに向けて言ってると考えることもできるんだけど…特にリョーマに向けて、「環境は用意してやったから、後はお前次第だ。お前の力を見せてみろ。レギュラーの座を勝ち取ってみせろ!」みたいなさぁ…。
 ちなみに、12曲目では「強く〜」が大石、「最強の〜」が部長、「弱音を〜」が大石、「最高の〜」が海堂なんですが。コレもまた、原作では海堂はリョーマに負けた後に乾に勝ってレギュラーを勝ち取ったことを考えると、実にキャラに合った歌詞だと思うのですよ。
 更に、8曲目のラストはレギュラー全員の合唱なのが、12曲目のラストはリョーマのソロになるんですね。コレがまた、象徴的なカンジ。
 ついでに、「最強の〜」のところの部長の振りは絶対握り拳だ、と思っていたら、実際ミュージカル見たらホントに握り拳でちょっと嬉しかった(笑) 心に秘めた、静かに熱い意気込みが感じられるよね。


 とまあ、褒め称えたところで(笑)、第一印象の本音を。歌詞に吹き出しそうになったのもそうなんだけど…何より、音程……音程……ッッ!! あーっ、あーっ、あーーっっ!!ってカンジの、微妙〜〜〜なズレが…。あと、発音が…微妙〜〜に、舌っ足らずなカンジが……。特に部長・副部長(笑) …あー……菊ちゃんもかな…。そんな中、やっぱり不二のKimeruだけは歌が本業なせいか、安心して聴いていられたよ…。声のハリとか、発声からして全然違う。音程のズレもないしな。
 でも、滝川英治のその素人っぽい歌声も何だか聞き慣れてしまえば妙に愛しい…(笑) だって、「ファイト一発」の歌声なんて、滅多に聴けませんぜ、ダンナ!(笑) …かなり好きなタイプの声です。
 …追加公演では、その「ズレ」や発音がほとんど気になりませんでした。場の雰囲気の為せる業なのか、それともちゃんと上達してたってことなのか。後者だと信じたい。
 まあ、何だかんだ言って、発売日に買って数日後に初めて聴いて以来、ラジカセの中のCD一度も入れ替えてないんだけどね(笑) 毎日コレばっか。パソコンにも保存して、何かと言うと聴いてたり。友人宅へお泊りの時にはCDをラジカセから抜いて持って行ったり(笑)
 結局、大ハマリしてるんです、自分。
2003.09.07.Sun



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