音楽のこと。

好きな音楽のことを語る。
1番目から10番目まで。

幻想交響曲(ベルリオーズ) 映画「グラディエーター」(ハンス・ジマー)
組曲「惑星」(ホルスト) 交響曲第7番(ドボルザーク)
交響曲第8番(ドボルザーク) 交響曲第3番(ブラームス)
交響曲第6番「悲劇的」(マーラー) レクイエム(モーツァルト)
交響曲第4番(ブラームス) 10交響曲第7番(ベートーベン)


幻想交響曲(ベルリオーズ)
 もともと、高校生の頃に聴いてハマった曲。いや…好きなのよ…。4楽章と5楽章が(笑)  曲を知ってる人に言うと、「えっ!?」とか言われそうな組み合わせですが(笑)  何たって、4楽章のタイトルが「断頭台への行進」、5楽章のタイトルが「魔女の夜宴」だもんね(笑)

 この曲、もともと「ある芸術家の生涯の幻想」というテーマで作られていて、 1楽章から5楽章まで全部タイトルがついてます。私が持ってるCDでの訳は、 「愛、熱情」「舞踏会」「野辺の風景」「断頭台への行進」「魔女の夜宴」。ちゃんとストーリーがあって、その内容は、 『ある芸術家がある女と出会い、恋をした。幸せな時を過ごしていたが、幸せゆえに彼は女の愛を疑い、 その女を殺してしまう。捕らえられた彼は裁判で死刑を宣告され、処刑される。この世のものではなくなった彼の周りで、 魔女たちが宴を繰り広げる…。』そんなカンジ。多分、ちょっと違う。実はこの「芸術家」ってのは、ベルリオーズ自身を重ね合わせてるって話。

 で、何がハマったって…5楽章の、鐘の音。前に人から借りて聴いたCDでは、ちょっと高めの澄んだ感じの音だったんだけど、 自分で買ったCDでは少し曇ったくすんだ感じの、ちょっと錆びた感じの音だったのね。 それを久々に聴いてたら…「この鐘の音、すっげー気持ちいい!」と思ったのよ…。 背筋ぞくぞくしたのよ…。この錆び具合が、曲のイメージにぴったりハマってて。

 余談だけど、昔聴いたとあるCDでは、この鐘の音がどう聴いても 「日本の寺の鐘」の音でした…。それってさぁ…違うんじゃないかなぁ…。この鐘って、どう考えても教会の鐘でしょう…。 夜、人知れず、人間じゃないものたちが宴を開いているっていう状況で、 「ごおぉぉ〜〜〜ん」って音はどうよ…。

組曲「惑星」(ホルスト)
 初めて知ったのは、中学生の時。吹奏楽部で、私が入る前の年に「木星」をコンクールでやったそうで、 先輩に「惑星」のテープを借りて聴きました。そしたら…この組曲の第1曲目「火星」に、過去2度ほど聞き覚えがあったのね。 その頃は曲のタイトルが全くわからなかったから探しようがなくて、でも旋律だけは耳に残ってて。 まさか、こんなところで出会えるとは思ってなかった。「木星」目当てで借りたのに、「火星」ばっかり聴いてたかも。

 というワケで、私がこの組曲で一番好きなのは「火星」です。これも、各惑星に占星術的イメージでタイトルがついてます。 「火星」は、「戦をもたらすもの」。そのまんまですねぇ(笑) この曲の何が好きって、5拍子なんですよ(笑)  旋律が戦闘モードなとこも好きだけど。何つーかなぁ…無表情で行軍してそうなとこがさぁ…。何ものをも寄せつけない、 圧倒的な強さを誇ってるみたいなとこがさぁ…。好きなんだなぁ…。

 ちなみに、この曲は「火星」「金星」「水星」「木星」「土星」「天王星」「海王星」の7曲です。 ちょっと天文や占星術が好きな人はわかりますね。「地球」はともかくとして、惑星が1つ足りません。「冥王星」がないんです。 何故でしょう? 答えは簡単。ホルストが「惑星」を完成させた時には、まだ冥王星は発見されてなかったんですね(笑)  冥王星の発見は、曲の完成からわずか数年後でした。「惑星」を全曲知らない人に(「木星」だけ知ってる人は多い) 「冥王星っていいよね」とかからかってみると吉(笑)

交響曲第8番(ドボルザーク)
 「イギリス交響曲」なんて呼ばれたりすることもありますが、それはただ単に楽譜の出版社がイギリスだっただけの話で、 曲とイギリスとの関係は何にもありません。この曲を最初に聞いたのは、「銀英伝」のビデオでした。冒頭で、 4楽章の出だしのトランペットソロが使われてたことがあって、その頃は何の曲だか全然わからなかったんだけど、 高校生の時に友人が歌ってたもんで、それで発覚(笑)

 この曲は何がいいって、トランペットがいいカンジに目立てるんですよ(笑) どの楽章にも見せ場があって、その中でも最大の見せ場が、 4楽章の出だしのソロ。3楽章が終わった静寂を突き破るかのように高らかに鳴り響くファンファーレ…あぁ、いいなぁ(笑)  やる方はすっげー緊張しますが、キマった時の快感はこの上ない(笑) まあ、曲自体も親しみやすい曲ではあります。ノリやすいし。 新たな夜明けを感じさせる1楽章、静かな森の中の小鳥のさえずりを思わせる2楽章、ロマンスあふれる3楽章…何て言って、 4楽章は「こがねむし」ですが(笑) それ言ったら、1楽章も「函館」だけど。それはともかく、何だろね、4楽章はマジメに一言で言うと… 「宴会」なのかなぁ、やっぱり…。(←多分違う)

交響曲第6番「悲劇的」(マーラー)
 「銀英伝」のサントラがきっかけでCD買ってハマった曲。「悲劇的」というタイトルがついてます。4楽章が何とも言えず好き。 全体的にマーラーの曲は長いんですが(これも70分を超えます。CD1枚でおさまる演奏はあまりない)、これは聴いてて飽きません。 この曲は、すごい絶望感が漂っています。初演の時に、彼の友人が「一体彼はどうしたと言うんだ!」と叫んだとか叫ばなかったとか。 ちょっと発狂しかけてるみたいなところがあります。

 曲の最後、4楽章の終わり方が、わかってても、何度聴いてもビビります。だんだん音が小さくなっていって、聞こえないくらいにまで弱くなって、 終わったのかな、と思ったところで、「ガーン!」と来るんですよ…。そして漆黒の中へ落ちていく…、みたいな。希望なんてどこにもない、 絶望しかありえない。まさに悲劇。

 この曲は、2楽章と3楽章が何度か入れ替わってまして、どっちが正しいんだか、私もよくわかりません(笑)

 余談ですが、マーラーはブルックナーの影響をかなり強く受けているらしいです。曲が難解で長大なのは、そのせい。

交響曲第4番(ブラームス)
 出だしだけは知っている、という程度の曲でした。大学のオケの定演でやることになって、初めてCD買って聴きました。 …ゾッとしました…。すっげーヤバイ、と思いました。この曲、何と言うか、ヤバイ。1楽章聴いてる途中で、怖くて涙が止まらなかった。 …いや、怖いと言うか…「もうやめて!」って叫びたくなるような。何とかしたい、でもできない。あまりに無力な自分。深い、絶望。諦めの境地。 己の悲哀を、嘆くでもなく呪うでもなく、ただ切々と誰に聞かせるでもなくひっそりと呟いている。そんなカンジで。 ブラームスの交響曲が4曲だけでよかった、と、本気で思いました。もしこの調子で5曲も6曲も書いてたら、 そのうち神の領域にまで入り込んでいたんじゃないだろうか…。2週間くらいずっと、取り憑かれたかのようにこの曲ばっかり聴いてました。 今聴かないと、大変なことになる。そんな強迫観念に囚われました。こんなに心を殴られたのは、初めてです。

 全然余談ですが、4楽章のメロディーの一部は、サムスピの「斬紅郎無双剣」の天草ステージの曲に使われてました。

映画「グラディエーター」サントラ(ハンス・ジマー)
 2000年6月に公開された映画「グラディエーター」のサントラ。ハマった、ハマった…。映像もさることながら、 音楽がまた実に効果的で。(ストーリーは?)
 特に気に入ったのは、戦闘シーンの曲(笑)(またかぃ) 3曲目「The Battle」と13曲目「Barbarian Horde」。 壮大な中にも、微かな切なさ、虚しさが漂うような雰囲気で。これねぇ…ちょっぴり、「火星」に似てるの(笑) 日本語の解説書には 「木星」のような雰囲気がどうの、とか書いてあったけど、私はむしろ「火星」だと思う…。じっと力を蓄えてて、それを一気に爆発させるような展開がね。 好きなんだなぁ…。エンディングの方の曲も好きだけどね。全て終わった、ゆっくりお休み、これで幸せになれるね…、みたいな雰囲気がね。
 映像と音楽が、すごくマッチしてました。映画のサントラを買ったのは、これが初めてです。曲を聴くと、映像が浮かんできたりして。 TVでもけっこう曲が使われてて、1フレーズで耳が反応するくらいハマった…。もともとあまり映画とか見に行く方じゃないんだけど、 何だかんだで3回見に行った…。多分、テーマにハマったのよ。何となくRPG的で(笑)

交響曲第7番(ドボルザーク)
 あまりメジャーな曲ではありませんが、私はすっごい好きです。特に4楽章。 「銀英伝」のサントラで初めて聴いて、すっごくハマった。ちょっぴり、ホーンテッド・マンション (東京ネズミ王国にある西洋風オバケ屋敷ね)なカンジ(笑)

 ドボルザークという人は、ブラームスの影響を色濃く受けていたようで、 この曲はブラームスの4曲の交響曲の中でも一番の難曲と言われる3番を参考にして作られたという話。それゆえ、この曲自体もか〜な〜り、 難しい曲です…。高校でも大学でも、毎年、「ぜひともやりたい!」と主張してたんですが、未だに叶ったことがありません…。 いつか一度でいいからやってみたい。
 反対される理由はわかるんですよ。難解なのよ、この曲。とっつきにくいし。やっぱりブラ3の影響なのかなぁ。それに比べると、 8番ってわかりやすいよなぁ…。それでも、3楽章はかなりドボルザークテイストが出てると思うけど。全体の印象は、 何だかよくわかんないモノ(別にゲテモノではなく)に囲まれて、何だかよくわかんないモノ(別にゲテモノってわけではなく) があちこちで蠢いてるようなカンジ。…つまりは、何だかよくわかんないんだけども(笑) …曲を聴いてて、はっきりした絵が出てこないのよ…。いや、 その「何だかわかんなさ」が好きだったりするんですが(笑) 2楽章が一番はっきりしてるかな。雰囲気的には、「安らぎ」。 交響曲なんて、どれを取ってきても2楽章のテーマはだいたい「愛」とか「安らぎ」なんだけど(笑)
 この曲聴いててはっきりした絵が出てこないのって、多分、曲の雰囲気と言うよりむしろ音の重なり方にホレたからだと思う…。 旋律の裏での合いの手とか、そういうとこでの楽器の使い方なんかが、非常に好みなんですよ。この曲やれるとしたら、 あたしゃ(ヘボ)トランペッター生命かけてしまうね。(笑)

交響曲第3番(ブラームス)
 初めて聴いたのは、「銀英伝」のサントラ。第3期のサントラに4楽章と3楽章だけ収録されてました。4楽章は、ちょっと落ち込んだ時に聴いたら、 涙が止まらなかった。このまま進めば破滅するしかない。なのに、もはや立ち止まることも引き返すこともできない。 破滅に向かってまっしぐらに突き進むしかない…。そんなカンジ。…って、それは「銀英伝」のイメージかもしれない。

 この曲は、ブラームスの交響曲の中でも、一番の難曲と言われています。全体を通して聴いた印象は、最初の方は穏やかで、 ささやかな幸せを満喫してるような雰囲気なのに、3楽章はまるで不幸のどん底、レクイエム。4楽章になると、そのまま4番に続いていきそうな感じの、 失望感と言うか喪失感みたいなのが漂ってます。
 ブラームスの交響曲は全部で4曲ですが、1・2番と3・4番で、雰囲気がガラッと変わります。「何があったの!?」ってくらい、切なくなるんです。 一体、何があったんでしょうね、ブラームス…。

レクイエム(モーツァルト)
 モーツァルトのレクイエム。多分、レクイエムの中では一番有名でしょう。「レクイエム」と言うのは、死者の魂を鎮めるための「鎮魂歌」です。 教会で歌われる、宗教音楽なんですね。作曲者はたくさんいますが、他の人のレクイエムは実はまだ聴いたことがありません。 機会を見つけて聴いてみたいです。

 この曲、CD買った当初はそんなに気にしてませんでした。そんなにハマらなかったんですが、でもある時、ちょっと落ち込んだ時にふと聴いてみたら、 泣けてきました。何か、すごく心を打たれたんですね。それ以来、好きな曲のひとつです。レクイエムは、死者だけでなく生者の魂も癒してくれます。
 モーツァルトは、この曲の作曲中に亡くなっています。後半は、彼の弟子が完成させたものです。もし、モーツァルト自身が最後まで完成させてたなら、 また違ったものになっていたんでしょうね。
 この曲、意外と集中力アップに効果的です。試験勉強の時にずーっと聴いてたら、思った以上にはかどりました。 ちなみに、1〜3曲目と終曲が特に好きです。…って、1・2曲目と終曲はほとんどメロディー同じなんだけどね(笑)

交響曲第7番(ベートーベン)
 基本的に実は、ベートーベンの曲ってあんまり「好きー!」って曲がないんです。何故なら…やっててトランペットがつまんないから(笑) その中で、聴いてて面白かったうちのひとつが、交響曲7番。
 底抜けに明るい感じで、特に4楽章なんか狂乱の極致ってカンジなんだけど、私が一番好きなのは、レクイエム調の2楽章。普通、交響曲は2楽章は「緩徐楽章」と呼ばれて、ゆったりした穏やかな曲が多いです。 この曲でもゆったりしてることはしてるけど、まるでレクイエム。すっごい暗い。…だから気に入ったのかな(笑)  いつだったか、試験勉強の時にずーっと2楽章だけリピートしてたら、しまいにゃ頭の中回って止まらなくなった…。
 ちなみに、このベートーベンという人、何かとモーツァルトの影響を受けたようです。


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